2025.09.09 / 修理 / BMW E系 / FRM3(フットウェルモジュール)
FRM3の修理
電源断のあと設定値の再取得に失敗して立ち上がらなくなったFRM3を、基板から直す。
| 車両 | BMW E系 / FRM3(フットウェルモジュール) |
|---|---|
| 症状 | ウインカーが点かない・窓が下がらない・ライトスイッチが効かない |
| 作業区分 | 修理 |
| 関連部品 | FRM3 |
ディーラーの診断機を繋いだとき、バッテリーが上がったとき。常時通電しているFRM3の電源が落ちると、復帰時に設定値(コーディングデータを含む)を再取得しにいきます。ここで失敗すると、モジュールが正常に立ち上がらなくなる。これがE系でよくあるFRM3の壊れ方です。
症状としてはこのあたりが出ます。
- ウインカーが点かない
- 窓ガラスが下がらない
- ライトスイッチが効かない
ウインカーが点かないのは公道ではかなり危ない状態です。
診断機では直せない
この壊れ方は、車両側から診断機を繋いでも復旧できません。モジュールが通信できる状態まで立ち上がらないからです。基板を取り出して、マイコンのメモリを直接読み書きする必要があります。
書き込み機のファームウェアを更新する
まず道具の準備から。書き込み機(XPROG)の制御に使っているUSBaspのファームウェアが古かったので、avrdudeで書き直しました。ATmega8に4700バイト、ベリファイまで通っています。

道具が正しく動くことを先に確認しておかないと、あとで読み書きに失敗したときに、基板が悪いのか機材が悪いのかの切り分けができなくなります。

基板を開けて、マイコンに直接繋ぐ
FRM3を開けて基板を取り出し、マイコン(Freescale MC9S12XEQ384)に配線をはんだ付けして書き込み機に繋ぎます。

読み出しで引っかかる
EEPROMを読みにいくと Partition corrupted. Partition dump: 00 00 00 10 で止まりました。壊れているのはまさにここで、自動では領域の大きさを判定できません。
パーティションのサイズを手で指定して読み直します。

中身を直して書き戻す
読み出したデータをバイナリエディタで開いて、壊れている箇所を直してから書き戻します。

書き戻したあとは通電と通信を確認してから車両に戻します。

同じ症状でお困りの方は、FRM3の修理からご相談ください。 症状を伺った時点でFRM3以外が原因と判断できることもあるので、まず切り分けからやります。